将来もし病気になったら、仕事と収入は? 「貧困に陥るきっかけ」として働く
女性が最も心配するのが「病気・ケガ」。必要な備えを見ていこう。
■非正規社員は特に貯蓄と保険でしっかり備えて
「病気を理由に仕事を辞めてしまうと収入が減り、貯蓄を取り崩すことに。
厚生年金の加入期間が短くなって将来の年金額も減ります。老後破産の引き金
になりかねません」と、治療と仕事を両立する備えをしておきたい。
なかでも、がんは治療が長引きがち。正社員なら、有給休暇や傷病手当金などの制度を利用できる。治療中の収入減は、貯蓄と民間のがん保険で補おう。
一方、自営業や非正規雇用の場合、治療で休みがちになることで仕事を失う
リスクもある。「正社員以上に、貯蓄と保険でしっかり備える必要があります」
公的保障
■高額療養費制度
入院や手術で1カ月の治療費が一定額を超えた場合、超えた分が健康保険から
払い戻される制度(健康保険が適用される治療費のみ)。例えば月収27万円未満
の人なら、1カ月当たりの自己負担額は5万7600円まで。月収27万~51.5万円な
ら約9万円までとなる。
病気やケガにより、会社を連続して3日休んだ後の4日目から、休んだ日に対
して支給される。1日の支給額は、各種手当を含む月収÷30×3分の2。社会
保険に加入していれば非正規社員も受け取れるが[注2]、自営業者が加入する
国民健康保険にはこの制度がない。
[注2]社会保険への加入条件は、労働時間が正社員の4分の3以上、雇用期間
が2カ月以上。2016年10月から、年収106万円以上、労働時間週20時間以上、
雇用期間1年以上に改正。従業員501人以上の会社は強制加入対象となる。
がんってのは恐ろしい病気です